【‘球電’のような現象】
あえて近いものを上げるとするなら、"球電"現象が近いようだけれど… 多分というか絶対違う。
□Wikipedia Link : 球電
□X51.ORG Link : 浮遊する謎の発光体 -"球電"現象とは
確か、小学校高学年から中学校時代。
実家は世田谷区代田にあるのだが、古い一軒家だ。
2階が主に自分と妹のスペースになっていて、北側に窓がある。その外はうっそうとした裏庭になっている。
裏庭は背の高い木が数本に、夏頃になると背丈ほどの草が生えてジャングルのようになる。
その北窓を開けると、右手がぎりぎり届きそうな距離に木が生えている。
左側には別の建物があり、窓と直行して壁がのびている。
裏庭はそれほど広くなく、6,7mいったところで塀にぶつかり、奥の民家の敷地となる。
なんの特徴も無い普段どおりの夜、なんの気もなくなんの用事も無く北窓を開けた。
すると、右手側にある木の幹に
薄ぼんやりと白く光る丸いものが浮いてる。
窓を開けたまま、ぼくは固まった。窓の縁に手を置き、少しだけ見上げるように顎を上げたまま。
発光体の後ろの幹が透けて見えてる。
ほんの少しだけ発光体が揺れている。
それには目なんて全く無かったけれど、「目が合った」感じがした。
発光体は数秒間幹の前で止まっていたけれど、急に左側の壁の中へ入った。音もなく。
もしもあそこで濃霧が出ていたら、ライトで照らしていたんだと頑に信じる。それぐらい「物質」としての存在感が無かった。光かガスといった感じ。
そんなことを考える暇もなく、左側の壁に入った発光体は壁の向こう側から出て右上のほうへ移動した。またしても音もなくとても素早く。
そして、ぱっと消えた。
するとさらに上方、数軒分ほど遠くに出現、今度は左上方へ移動、そして消えた。
直後、さらに上にさらに遠くに現れ、右上方へ移動して、消えた。
右→左上、左→右上、右→左上… を繰り返し、ジグザグにぼくから遠のいていった。
少しの間硬直して何も考えられなかったが、我に返って親に報告すると、
当然笑われて終わった。
なんだったんだろう。本当に。